2010年11月6日

若者文化と活字

 いまの日本の若者文化は、活字や本ときわめて高い親和性を持っています。
 しかしそれにもかかわらず、本は売れなくなっている。かつては一万部くらい売れた本が、四〇〇〇部ほどしか売れなくなっている。
 どうしてでしょうか。
 私は、それは若者の文字離れが原因でもなければ、本というコンテンツそのものの問題でもなく、徹底的に流通構造の問題であると見ています。
 本というコンテンツを流通させるプラットフォームが、いまの日本では恐ろしいほどに劣化してしまっているから、本は売れなくなってしまっているのです。

佐々木俊尚 「電子書籍の衝撃~本はいかに崩壊し、いかに復活するか~」
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