2011年7月30日

書物が無知という危険な霜から守ってくれる

私のある友人は、自分の蔵書を暖かい毛皮に喩えていました。本があると、暖かい、守られているような感じがするというんです。本があれば、間違えたり、迷ったりしないだけではなく、凍えることもないんだそうです。世界中のあらゆる概念、あらゆる感情、あらゆる知識、そしてあらゆる間違いに囲まれることで、安心と安全の感じが得られるんですね。書庫にいれば寒くありません。書物が無知という危険な霜から守ってくれます。

ジャン=クロード・カリエール「もうすぐ絶滅するという紙の書物について」
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