2010年10月17日

弥生文化

弥生式土器をみると和魂(にぎみたま)そのもののように和やかで縄文にみる拒絶の精神などはまるでなく、哀れなほどに受容姓に富み、縄文のごとく天地をうごかそうとする怪奇な気迫はない。むしろ逆に天地のなかに融けて同化しようとする姿勢があって、その後それもはるか後の日本的思想(たとえば浄土教)、あるいは日本的美意識(たとえば茶道)につながってゆくようにおもえる。

司馬遼太郎 「街道をゆく」
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