2010年10月6日

竹富島の児童図書館

随筆家の岡部伊都子氏が数年前に来られたとき、この空き家を不安に思い、買いとられたのだという。むろん彼女のことだからいまどきの野卑な不動産感覚でそうしたつもりは決してなく、ただ夢中に保存しておきたいという衝動に駆られてそのようにし、この家を村の児童に開放して、小さいながら児童図書館のようにしてある。

司馬遼太郎 「街道をゆく」